象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

伝説の大場政夫が夢に〜真夜中の訪問者”その33”


 私は”大場政夫”に関しては、特別な思い入れがある。よかったらClickして参照です。
 大場が死んだ時、私の人生は狂い始めた。いやその半年前に父が死んで、私の人生は歯車がズレ始めていたのだ。
 大場が交通事故で死んだ時、”事故死”という言葉を狂った様に何度も辞書で調べた。
 勿論、意味は解りきっていた。しかし、”死んだ”事を認めたくはなかったのだろう。

 父が他界し、大場政夫が死に、私のヒーローはブルース•リーだけとなった。しかし、そのはち切れんばかりの躍動する肉体も病魔には勝てず、大場が死んだ10ヶ月後にその超人も死んだ。
 僅か1年半で、2人のヒーローと父親を失った私は心の支えを失った。そして、そのまま50年近くが経つ。
 私が大場政夫に関するブログを14話も書いてるのには、そういった悲しい事情がある。
 逆を言えば、そういった諸々の悲しさや虚しさこそが、私の心の中の大場を支えてるのだ。

 そして、その憧れの大場政夫がとうとう夢に出てきたのだ。今まで色んな著名人や有名人が夢に出てきた。クレア•デーンズや松たか子飯島直子も出てきたし、安倍首相もだ。トランプに至っては2度も出てきた。
 そんな中、一番の憧れのヒーローが夢に出てきた。勿論、夢とは気づく筈もない。まるで夢の中で夢を見てる様な気分だった。
 最近、殆ど夢を見てなかったので、何か面白い夢を見たいなと思ってた矢先だったから、余計に高揚した気分になる。


大きな倉庫にて

 舞台は、とあるディスカウントスーパーの店舗裏側に位置する、大きな倉庫の入り口だ。
 私は物流担当で大型トラックを運転し、大場政夫は仕入れ担当で、卸された荷物や商品をチェックしていた。
 大場は、アモレス戦での衝撃なKO勝ちの後という事もあってか、意気揚々の態度で少しふっくらとしていた。

 私は、超元気そうな大場に声をかけた。
 ”アモレス戦は危うかったな。狂気の右ストレートがヒットしなかったら、逆にアモレスの右でヤラれてた”
 大場は笑いながら答えた。
 ”オレはね、最初から右を狙ってたんだ。あれは偶然じゃない。アモレスの強引なオーバーハンドに右を適確に合わせたんだ。狂気でも偶然でもないよ”
 この日の大場は、終始ごきげんだった。

 昼休みになると、従業員や店員が大場のもとに集まってきた。すると、ある男が叫んだ。
 ”大場!階級を上げるという話だが、本当なのか?だから機嫌がいいんだろ?いつもはこんなに機嫌はよくないよな”

 大場は笑いながら答えた。
 ”全ては会長に任せてあるから、オレの口からは何にも言えないよ。でも誰が相手だって、今の俺なら負けやしない

 私には、隣にいる大場が一回りも二回りも大きくなった様に感じた。
 精悍な顔立ちとズッシリとした体型には、軽量級にはない凄みと風格を感じた。ひょっとしたらフェザーでもいけるかなという程に筋骨隆々としてた。いや、そう錯覚しただけなののかもしれない。

 私は大場をずっと眺めていた。見惚れる程に眺め続けた。そのうち、大場の影が時間と共に薄くなってきた。
 ”仕事に戻らなくちゃ。ここで遊んでばかりいると社長に怒られるから”と言って、大場は笑いながら倉庫内に入っていった。

 私もトラックに乗り込んで、キーを回した。
そこで私は気づいたのだ。
 ”ひょっとして、あれは本当に大場だったのか?俺の見間違いじゃなかったのか?大場にしては大き過ぎやしなかったか?”
 私はすぐにトラックから飛び降り、駆けるようにして倉庫に向かった。
 そこで目が覚めた。 


最後に〜天国でも健在な男

 確かに夢に出てきた大場は、フライ級の時の大場よりもずっと大きかった。
 元々ハンサムな顔立ちも精悍さと逞しさを増し、ハリウッド男優のクリス•ヘムズワースを彷彿させる様でもあった。

 大場は天国で階級を上げ、私がブログで書いてきた強豪と闘う準備をしてたのかもしれない。
 もしそれが本当であれば、大場は天国で私のブログを読んでくれてた事になる。いや、そう思う事にしよう。
 因みに、大場政夫ブログ(全14話)は”ボクシング”カテゴリからクグレます。宜しかったら読んで下さい。