読書
「政治家は経済学者の上に・・」に寄せられたコメントに”金融システムが崩壊したら、経済学もリフレ派も存在しなくなる”とあった。 ブラックマンデー(1987)とITバブル(2000)を見事に予見してボロ儲けしたニコラス・ダレブだが、彼は身銭を切る事で大成功を収めた…
SNSやインスタなんかを漠然と眺めてると、日本人の思考には如何にポジティブな空気で溢れてるかが理解できる。事実、真っ当な批判や批評も良しとしない空気が、現実世界よりも強く漂っている印象がSNSにはある。 私なんかこの時期には、旧日本陸軍の南京大虐殺や…
NHKのニュースで知ったが、無登録で社債を売って逮捕されたフィリピンのSDH社グループの経営者ら3人が”社債を買って投資すれば年利10~15%の高い利息を得られる”と嘘をつき、過去2年間で4人の出資者から7300万円を騙し取ったとして、詐欺の疑いで再逮捕された。…
米株式相場は、4月のトランプ政権の関税発表による売りから急速に回復し、過去最高値付近で推移。特別買収目的会社(SPAC)の新規案件も再び増えつつあり、K.ウッド氏の上場投資信託(ETF)も歴史的な上昇を見せている。 こうした状況の中、バークレイズが算出する”…
ヤフー知恵袋の質問に”イジメの加害性はIQに比例するのだろうか?或いは、狂暴性や短気はIQに比例するのではないか?でも頭のいい人も犯罪を犯すから、どうなのだろう?”というのがあった。 そのベストアンサーとして、”知能が低い事は何らかの困難さを感じて生…
「根拠なき熱狂」(R.シラー著、2001)に関する記事を書いてたら、懐かしい名前があった。その著書の翻訳は沢崎冬日氏だが、監訳には”手鏡事件”で知られる植草一秀とある。 2004年の事件当時は、たかが痴漢くらいでそこまで大騒ぎするか?と殆ど興味も覚えなかったが…
本書は、村上春樹が32歳の頃の初めての翻訳書であり、フィッツジェラルドの簡単な足跡を含んだエッセイと村上氏が訳した6篇の短編が収められている。 因みに、和訳の初版(旧版)は1981年に刊行され、2006年に新書が再刊された際、大幅に改訳され、「哀しみの孔雀」の…
「リッツホテルほどのダイヤモンド」は、初期のフィッツジェラルドの特徴が全て揃った作品で、田舎出身の若者と金持ち娘との恋を好奇的に描いたユニークで思い切り笑える作品である。 燦然と輝くものへの憧憬そして夢と幻滅。”富なくして愛は成立するのか?” こ…
前回「その3」では、「まぐれ~投資家はなぜ運を実力と勘違いするのか」(ナシーム・N・タレブ著、望月衛訳)の第1章”金持ちなのに頭が悪いのはどうしてだ”というテーマで、成り金の殆どが”単に運がいだけの大バカ”との結論でした。 前回から少し間が空いたので、簡単に振…
”カリスマ”といえば、様々な著名人や有名人を思い出すけど、最初にピンとくるのが戦後の昭和時代のプロレスを牽引した力道山である。当時はカリスマっていう言葉がなかったから、”力道山=カリスマ”って持て囃される事はなかったが、その力道山に比べれば、カリス…
「ティコに祝杯を・・」では、補足という形で簡単にケプラーの生涯を紹介しましたが、これだけではとても語り尽くせるものではないので、私が学生時代に読んだ「ケプラーの夢」や「ヨハネス・ケプラー、近代宇宙観の夜明け」(アーサー・ケストラー著)その他を参考に、少し…
”最初の人類はアウストラロピテクスじゃないの?”と思ってるアナタ、その常識は30年も前の古いものかもです。 「前回」でも述べた様に、古代ゲノム解析の大きな進歩により、”人類の起源”の常識が大きく覆されそうとしてる。事実、アウストラロピテクス属のずっと前…
ティコ・ブラーエ(1546-1601)は、言わずと知れたケプラーやガリレオの先人にあたる優れた観測天文学者だが、彼はケプラーに膨大な惑星観測データを提供したという脇役の存在であり、決して主役 として日の目を浴びる事はない。 しかし、ティコが遺した観測データ…
前回「その2」では、「はじめに(=知識を真に受けてはいけない)」と、その後に続く「プロローグ(=雲に浮かんだモスク)」を中心に纏めました。結論から言えば、一時的な投資家の成功は”単に運がいいだけ”であり、偶然についたインクの染みを”雲に浮かんだモスク”と勘違い…
前回「その1」では、「まぐれ~投資家はなぜ運を実力と勘違いするのか」の大まかな流れと著者タレブ氏の概略と翻訳者望月氏のコメントを長々とですが、紹介しました。 レバノン内戦を潜り抜けて育ったタレブ氏だが、グレアム・グリーン(英、1904-91)に影響を受け、文学…
「ミール博士の検証」でも少し触れましたが、「まぐれ~投資家はなぜ運を実力と勘違いするのか」の原書「Fooled by Randomness:The Hidden Role of Chance in Life and in the Markets」は2001年に出版された。 直訳すれば、”ランダムさに騙された〜人生と市場におけ…
半世紀前に、専門家たちが過去の失敗から学ばないという現象を真剣に研究した学者たちがいた。 例えば、”医者が自らが何をわかってないかをわかってない、又はそれをわかろうとしないという2つの致命的な問題がある”と、ミール(Meehl)は元の論文(1954)でこの問題…
巷で(もないが)よく言われるのは、ガリレオが重力による落下運動の法則を明らかにし、(ガリレオが死んだその年に生まれた)ニュートンがその重力があらゆる物体に働く力(=万有引力)である事を数学(微積分)を使って証明した・・というものである。 確かにこれは…
これは、私が”象が跳んだ”のペンネームで2016年12月にアマゾンに投稿したレビューだが、補足を加えて紹介します。 角幡唯介氏の本では「アグルーカの行方」を前編と後編に分けて紹介しましたが、以下でも述べる「世界最悪の旅」と共に、命を掛けてまでも冒す冒険とは…
「死の家の記録」を読み始めて1週間近くが経つが、仕事の関係で時間が十分に取れないせいか、なかなか先へと進まない・・・というのは全くの言い訳で、レヴューにはドストエフスキーにしては”あっさりとして日記風で読み易い”とあったから、油断していたのも事実で…
偶々TVをつけたら、NHKのダークサイド・ミステリー”「宇宙戦争」パニック事件、75年目の真実”が放送されていた。 1938年にアメリカで放送されたラジオ番組「宇宙戦争」は、放送を聞いた人々が番組内で語られる火星人の襲来を事実だと思い込み、アメリカ全土で約100万…
某フォロワーの紹介にあった小説だが、大まかな展開としては、遺産相続をしてそれまで勤めてた役人(公務員)の職を辞し、地下室に引きこもった40歳男性による”手記”がメインとなる。 まるで、太宰治の「人間失格」に登場する様なガチの内向性捻(ひね)くれ男だが、”オ…
”日本人3.0”というタイトルに惹かれて、手にしたが、思う程の新鮮な内容でもない。 過去に”新人類”という言葉が流行ったが、所詮は一過性のもので、ごく表面的な若者の幼稚で浅はかなパフォーマンスに過ぎなかった。 「日本人3.0-新しい時代のルールと必須知識」(…
もし、”地図にない人生”が本当の人生であったなら?それに、地図にない人生こそが自分の生き方だとしたら? そして、そんな人生が自分の全てを支配するとしたら・・・「地図にない町」を読んでて、ふとそういう事を考える自分がいた。 ”メイコンハイツ行きの切符の…
私は自己啓発本というのが、どうも好きになれない。というか、癪(しゃく)に触るのだ。 単なる脊椎反射系成功者の自慢話や”受験の神様”的な詐欺物語や、それに叩き上げ系カリスマ経営者の幼稚な精神論などは、ウンザリするほどに聞かされてきた。 聞く度にアホ臭…
フォロワーの記事に「善人ほど悪い奴はいない」(中島義道 著)の紹介がなされてた。 弱者は自分が弱い所(無教養・無能・無知など)を認めつつ、敢えて開き直り、自分では何もしない(いや出来ない)。そのくせ、全身でその無力さを正当化する。 逆に、強者がその事を指摘…
「7日間で突然頭がよくなる本」(小川仁志著)は、2012年初版と少し古いが、非常に正直な本だと思う。 著者は京都大学法学部出身ながら、自分の事を落ちこぼれだと評価する。 学歴のない人や知能が低い人が自らを落ちこぼれと判断するのは(とても悔しいけど)簡単な…
3日連続、マイクル・コナリーで突破します。上下巻を1つに纏めたので少し長いですが、悪しからず・・・ ハリウッド署の刑事を退職したバリー・ボッシュ。彼にはどうしても心残りな、4年前の未解決事件があった。 ”この世における私の使命は、バッジがあろうがなか…
「前半」では、大まかなあらすじと後半の入り口まで紹介しました。 殺人容疑の濡れ衣を掛けられたハラー弁護士ですが、彼を弁護する側も現役検事の元妻マギーに加え、今回は特別に”ハリー・ボッシュ”を味方につけ、非常に強力です。 弁護側は陪審員選定で何とか優位…
法律用語のオンパレードで、読んでて鬱になりそうな時もあったが、これこそがリーガル・サスペンスの王道を突っ走るストーリーテラーの真骨頂と言えるのかもしれない。 ま、理屈っぽいという点では私のブログも偉そうな事は言えないが、こんな濃密すぎる小難しい…