
「GODZILLA ゴジラ(2014)」以来、久しぶりに映画館に足を運んだ。
元々映画は大好きで、高校の頃は毎晩の様にTVで映画を見てた。映画館にも2週に1度は脚を運んでたろうか。SマックイーンやPニューマン、それにJジェンマの大ファンだった。
田舎だから、映画以外にこれといった娯楽がない。キャサリン•ロスやナタリー•ドロン(Aドロンのカミさん)のポスターを眺めながら必死で”オナニー”をしたもんだ。
しかし何時からかな、映画とは全くの無縁となった。多分「タイタニック」を見て以来だろうか。アノ映画には本当に”ゲンナリ”だった。ブログでも4回に渡って、ケチョンケチョンに扱き下ろしたが、貶し足りない程だ。
さてと、ゴジラに関しては特に思い入れというのはなく、ファンという訳でもない。ヘビーな怪獣マニアでもないし、どちらかと言えば、”ガメラ”の方が贔屓だ。
1984年のゴジラ(THE RETURN OF GODZILLA)を見た時、ゴジラ復活を予想した。事実その通りになった。それに田中健と沢口靖子のコンビは瑞々しく、うっとりとするものがあった。「小さな恋のメロディ」にも負けない程の華麗で新鮮なメルヘンがそこにはあった。
それ以来、”ゴジラ”は私の娯楽の一部になりかけた。初のハリウッド版ゴジラ映画として話題を呼んだ「GODZILLA(1998)」を劇場で見た時、自然と涙が出た。映画を見て涙が流れたのは、これが初めてだった。
勿論出来は悪かったが、F18戦闘機がゴジラの胴体に赤外線ミサイルを打ち込んだ時、ゴジラはもがき苦しんだ。そのゴジラの苦しみが、直接等身大に伝わったのだ。
しかし、”GODZILLA”の続編を望んだが、復活しなかった。世界は、あれはゴジラではなく巨大な”イグアナ”とみなしたのだ。
しかし今から思うと、あの出来損ないのトカゲこそが本当のゴジラだったと思う。「キング•オブ•モンスターズ」を見て、それを確信した。
それでも日本での興行収入は50億円ほどで、2014年”GODZILLA”の30億を上回った。
GODZILLAという名の怪獣動画
16年後の2014年に”GODZILLA”は復活した。勿論私は劇場に足を運んだ。しかし、オープニングで渡辺謙さんを見た途端、眠くなった。私は缶酎ハイを呑みながら映画を見てたのだ。そのまま爆睡し、起きた時はエンドロールが延々と流れてた(笑)。
後でDVDでじっくりと見たが、やはり爆睡に相当する出来だった様に思う。酎ハイが原因でなかった事は確かだった。
肝心のGODZILLAだが、イメージ的には神に近い怪獣という感じに映った。日本のゴジラはマネキンに近いが、GODZILLAは怪獣に近い。
腕も大きくなり、顔もゴツくなり、動物的な動きをCGで作る辺りは、流石ハリウッドではある。そういう意味では唯一の救いでもあった。でもそれだけだった。
ストーリーも貧相で、怪獣好きのスタッフが血眼になって作り上げた子供向けの宿題に過ぎなかった。ヒロインのエリザベス•オルセンも辛かったろうね。ただ、カマキリ怪獣との格闘シーンは見ごたえがあったが。
それ以来、ゴジラもGODZILLAもどうでもよくなった。それに、所詮怪獣映画は漫画の範疇に過ぎない。ポルノ映画が映画とみなされない様に。怪獣映画は所詮、怪獣動画なのである。
今回”キング•オブ•モンスターズ”を見てつくづくそう思った。
GODZILLA〜キング•オブ•モンスターズ
しかし、今回の”GODZILLA”には期待した。過去2作の反省がどう生きてるのか、ハリウッドの本気度を確かめたかった。というより本気度に期待した。
”怪獣映画はハリウッドがリメイクしても怪獣動画に過ぎない”という、濡れ衣を何とか振り払って欲しかった。
それにキングギドラがどう描かれるのか?ラドンやモスラはハリウッドではどう描かれるのか?そういう密かな期待があった。
宣伝は大成功だった。予告編は見事な出来で何度も見た。これは確実に”当たり”だと思った。怪獣動画が映画に君臨する日が来たと思った。
しかし、過去に何度もハリウッドの超大作に裏切られ続けられ、異常なまでに疑い深くなった私は、注意深くレヴューを確認した。その殆どが、ストーリーは貧弱だが格闘シーンと音響は見事すぎて、ゴジラオタクを十全に唸らせるとあった。
事実、僅か3日間で興収約193億を叩き出し、週末の映画ランキングでも1位を獲得(Box Office Mojo 6/4)。日本でも40億円を狙える好スタートで、WEBアンケートにおける満足度が93.2%を記録するなど、作品の評判も上々とあった。
しかし、期待と希望と努力は裏切られる為にある。この貴重な教訓を我々は知っておくべきだろう。そして、それは100%現実となった。
信じた私はやっぱりバカだった。”信じる者は捨てられる”の典型だった。
普段は石を叩いても渡らない程、慎重な私も今回は宣伝とレビューに完璧に騙された。見事なまでに騙された。
GODZILLAの限界
私がイメージしてたゴジラやキングギドラは、そこには存在しなかった。CGで無機質に描かれた怪獣たちが暴れてただけだ。劇場内では延々と爆音が鳴り響く中、ウンザリするような”怪獣動画”を2時間以上も見せつけられた。これは娯楽というより残酷だ。
ビールを飲みながら見てたので、途中2回ほど席を立った。「タイタニック」の時は3回だったので、多少はマシだったのかもしれない。
これじゃ”動画という名の爆音”だ。これ以上の褒め言葉が何処にあろう。そう思える程の超の付く稚作だった。お陰で「タイタニック」が名作に思えた。
しかし悪い事ばかりでもない。チャン•ツィイーという香港の女優が、非常に麗しく映った。エリザベス•オルセンよりも美人に映った。ただそれだけだった。
お陰で結構な量のビールが胃袋に入った。”煮ても焼いても食えない映画”というより、いくら呑んでも酔えない動画だった。