
ネタとしては既に古くなった感があるが、新米が出回ったというのに、未だに価格は高止まりしたままだ。
複数原料米が2500円(5kg)と通常の約2倍の値上がりである。(口は悪いが)複数原料米といっても”クズ米”に近いと言えなくもない。何度か食った事はあるが、タイ米よりかはマシだが、はっきり言って金を出してまで食べるコメには思えそうにもない(お米農家の皆さん、言葉悪くてゴメンです)。
一方で、福岡のブランド米(新米)や普段食ってる東北・北陸産の安価なブレンド米でも3500円(5kg)前後と、これも通常の約2倍。
(セコい様だが)1食当りに換算すると、ご飯は約52円で、麺(ベンネ)は13円で食パンは22円となる。という事で、新米が登場し始めた今も、主食は麺とパンで我慢している。
噂では、”コメは余ってるのに、政府がどうのこうの・・”と、何をどう信じていいかサッパリである。
そこで、”令和のコメ騒動”を池上彰さんに判りやすく解説してもらおう。
以下、「米不足はなぜ起きた?・・・」より一部抜粋です。
なぜ、今年お米が急に足りなくなったのか?主な要因は4つあるとされる。
①猛暑により去年が不作だった。
②外国人の消費が増えた。円安で多くの外国人旅行者が日本にやってきて日本食に群がり、コメの消費が増え、更に”米の輸出”も増えている。
③備蓄需要の問題。8月はお米の在庫が一年で最も少なくなる時期に、南海トラフの臨時情報や台風が近づいた事で備蓄する人が増えた。
④米不足報道で国民が不安になった。”米が足りない”とメディが騒ぎ立て、それなら”なくなる前に買っておこう”と更に、コメの買い溜めが増えた・・・と池上氏は説明する。
確かに、巷でよく言われてる通りだが、③と④は大衆による”米の買い溜め”とみなせるが、肝心の”米の輸出”は無視できない。
事実、今年の1~7月の海外への米輸出量は、前年同期比23%増で過去最高となった(農水省調べ)。内需減少を見据えた米輸出拡大は農家の経営安定には必要で、補助金に紐付けされた輸出用の米は国内向けに転用できないとある。
以上より、米(流通)不足の原因は①猛暑による不作②米の海外輸出増③大衆による買い溜め、の3点に絞られると見ていい。
それでも疑問なのは、”備蓄米”という在庫があるのに、なぜ日本政府は今回、米の流通を上手く管理・調整出来なかったのか?
以下でも述べるが、8月が新米出荷の時期と重なったとは言え、在庫米を上手に流通させる事で米価格の不必要な高騰は防げたのではないか?
本当にコメがないの?
実は、日本人の年間コメ消費量は一人当たり51.1kg(=1日に茶碗2杯弱)。それに対し、1962年は118.3kgだから、約60年の間に半分以下になった。
更に、米とパンの支出額では、元々は圧倒的に米が多かったが、2011年に逆転し、その上、パンだけでなく今は麺にも抜かれた。つまり、日本人は食生活の欧米化により、ご飯を食べる機会が減ったのも原因とされる。
お米を食べる量がこれだけ減ったのに、なぜ今年は米不足となったのか?
それは、消費量の低下に合わせ、政府が米の生産量をコントロールしてきた”減反政策”が裏目に出たとされる。
戦後、お米が不足してた日本も米の生産量が増え、食生活の変化により米が余る事態が起きた。そんな時に施行された減反政策だが”作るお米の量を減らす代りに補助金を払う”というものだ。10アールで年間最大10万5000円程の補助金だったが、生産量をコントロールする事で米価格の大幅下落をを防いできた。
が、保護政策だけでは日本の農業は国際競争力を失う。そこで2018年、減反政策は廃止され、コメ売買の自由化や値段の自由化もなされ、米屋以外のスーパーにも米が並び、様々な銘柄米が並ぶようになる。
勿論、減反政策はなくったが、政府は一部で米の生産量をコントロールし、今でも減反に協力する農家には助成金を支給する。
一方、助成金まで出してお米を減らそうとする日本政府だが、実は毎年の様に”ミニマム米”という名目で米を大量に輸入している。これは1986~93年に行われたGATTウルグアイラウンド(自由貿易の為の国際会議)で決められたものだ。
それまで日本は米を輸入をしてなかったが、外国の圧力を受け、輸入の自由化を認めてもらう代りに、毎年決まった量のお米を輸入する事になる。
開始当初は42万トンで、今では77万トンにも達する輸入米だが、外食産業や飼料用、みそや焼酎などの加工用などで使われ、何と280%もの関税が掛けられてる。つまり、1000円で輸入した米が3800円で売られてるのだ。
そして今回の米不足で話題となったのが政府の”備蓄米”である。不作や震災などの緊急事態に備えて常時100万トンを備蓄しているが、実際に2011年の東日本大震災や16年の熊本地震の時に一部放出された。
備蓄米制度が始まったのは、1993~94年にかけ、冷夏の影響で米不足になった時で、”平成の米騒動”とも呼ばれ、この時は急遽タイ米を輸入するなど対応したが、その苦い教訓から政府は米の備蓄を始めた。
でも、今回の米不足では備蓄米は放出されてはいない。それは何故か?
最大の理由は、新米の季節だった事がある。つまり、新米がとれお米が沢山出回るこの時期に、備蓄米まで出回ると、値崩れを引き起こす。そこで農水大臣も”もうすぐ出荷が始まるから安心して下さい”と会見するに至った。
以上、日テレNEWSからでした。
最後に〜もう米の値段は下がらない?
新米が登場し、一部で米不足が解消したが、思った以上に、コメの値段が下がらない。
某ニュースでは”新米の価格が例年より2~4割高い”と報じていた。が実際、今夏の米不足騒動が始まる数ヶ月前から、米の値上がりは始まってはいた。
1つには”米概算金”の上昇が挙げられる。
米概算金とは、米農家がJAに出荷した際、JAから支払われる仮払金で、追い詰められた農家の資金繰りを支える。金額は県や各地のJAによって異なり、24年の新米価格も地域によってバラツキがある。
米概算金が上昇した理由として、長年低水準で推移してきた米の価格だが、近年は米の生産コスト上昇を受けて上昇傾向にあった。それに加え、24年6月に公布・施行された「改正食料・農業・農村基本法」も米価格の上昇を後押し、新米価格が一気に上昇する。
確かに、私が常食する”あきたこまち”のブレンド米だが、安い時は5kg1500円程で、高くても1800円程を推移してた様に思える。その後徐々に値上がりし、今年に入り2000円を超え、今は3500円程にまで一気に値上がりした。
新米の値上げで予想されるのは、①価格が安い米が再び品薄になる②米の価格が安いお店で米が品薄になる③安価なブレンド米に人気が集まり、価格が上昇する・・とあるが、(新米やブランド米ならともかく)ブレンド米が高値止まりするのはツラい。
また同じ地域でも、同じ様なDC系スーパーでも、品揃えや値段が微妙に異なる。故に、年内はこのまま様子見となるが、晩酌好きな私は、米が食えなくても、そこまでストレスにはならないのだが・・・
確かに、米の価格上昇はある程度までは理屈で理解できるし、混乱する程でもない。だが、米の流通不足だけは、政府は本気で阻止してほしかった。
ここら辺は農水省の大失態とも思えるが、米価格の下落よりも米の供給安定を優先すべきなのに、結局は単純な政府の選択ミスだったのだろう。
それに”令和の米騒動”に乗っかかったメディアも煽り過ぎである。消費税導入の時のテレ朝みたいに、事を必要以上に大げさにすべきではない。
一方で、南海トラフ地震の報道で、まるで太平洋戦争末期の統率を失った”蟻の軍隊”の如く、(常軌を失い)米の買い溜めに走ったおバカな日本人にも責任はある。
こうした人種は、追い詰められると決まった様に暴走する。戦時に”バンザイ攻撃”した兵士たちも、このタイプである。
結局、今回の”令和のコメ騒動”は、(政府も含め)単なる人災だったという他ない。
唯でさえ、慢性的で深刻な食糧自給の不足に悩まされる日本だが、これが日本政府と日本人の悲しい現実でもある。
補足〜当分、コメは安くはならない
9月も半ば以降に入り、新米が出回ってはいるが、価格は高止まりしたままだ。勿論、店によって最大で200円ほどの差はあるが、何処も殆ど同じである。
横浜市の某スーパーでは、5kgで3000円を超える商品が多く、昨年と比べ、3〜5割高い。都内のスーパーでも千葉県産の新米が昨年比4割高で、別の新米は6割近く高い。
JAがコメ生産者に払う”概算金”(1等60kgあたり)は、24年産”あきたこまち”が前年比38%増の1万6800円、栃木コシヒカリが32%増の1万6300円など、2〜4割程度高い。
卸売業者は”消費の減退に結びつく”と値下がりを期待するが、一方でコメ生産者は”経費が上昇してる。今の価格が適正に近い”と反発する声もある(読売新聞より)。
確かに、概算金がそのままコメの価格上昇となった形だが、業者も農家も生き残りに必死で、お互いの言い分も理解できる。が、前述した様に、今回の米騒動は政府の致命的なミスであり、大衆が買い溜めに走った事による人災が重なった結果でもある。
一方で、専門家はコメの高値は来年8月頃まで続く見込みで、”早いタイミングで備蓄米放出すべきだった”と、国の政策ミスを指摘する。
データによれば、コメの市中取引価格はこの1年で約2倍に跳ね上がった。
また専門家によれば、来年の9月に新米が出るまでは高止まりのままで、米価が落ち着くのはそれ以降という。
”政府は備蓄米を放出するタイミングを間違った。減反をし、農家に補助金を与え、米の生産を減少させて米価を高くする。そんな政策をずっと続けてきたが、そこに根本的矛盾がある。生産を増やし、国内の流通量を増やし、余った米を輸出する事で価格を維持すべきだ”と指摘する。
その上で、”輸出はいざという時の為の<無償の備蓄>であり、米価を下げる事で供給が安定的する。なのに政府はなぜ・・”とも釘を刺す(愛知のNEWSより)。
全くその通りで、昨今の専門家にしては、珍しく模範解答ではある。
付け加える事は殆どないが、どんな天才でもミスは犯す。が、バカがミスを犯すと致命傷になる。今回のコメ騒動もおバカな政府がやらかしたミスであった。
今からでも遅くはない。コメ農家政策を180度転換すべきと思うのだが・・・