象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

お前らこそが詐欺だ〜”アメリカの一番長い日”に見る共和党の腹黒さと憂鬱と


 ”このリングには勝者が2人いる。こんな事が許されるのか!”
 1990年2月、東京ドームで行われたマイク・タイソンvsジェームス・ダグラスの試合後に、ドン・キングが放った言葉だ。
 確かに、ダグラスのダウンは10カウントを超えていた。しかし、試合はそのまま続行され、逆にタイソンが10カウントを聞き、キャリア初の敗北を喫した。
 当然、訴訟になると思ったが、ダグラスの勝利は覆らなかった。確かに試合全体は、ほぼダグラスが優勢に進めていたし、8Rのダウンもタイソンが苦し紛れに放ったラッキーなパンチによるものだった。
 ボクシングの世界では、どんな事があっても判定が覆る事はない。


判定は覆るのか?

 それから10年後、2000年の大統領選挙では判定が覆った。そしてその20年後の大統領選挙でも、同じ様に判定が覆るのか?。
 トランプは、選挙に不正があったとして、未だに負けを認めない。
 ”あのハゲ爺もしぶといな。とっと死ねばいのに、あの老いぼれが!” 
 民主党だけでなく共和党内部でも、こういった声が地球の裏側の日本にまで届きそうな気配がするのは、私だけだろうか。

 ”選挙不正だ!集計を止めろ!訴えるぞ!腐った選挙は許さんぞ!”
 大統領選挙でこんな荒らげた声を聞くのは今回が初めてではない。こんな異常な光景は、2000年にアル・ゴア(民主党)とジョージ・W・ブッシュ(共和党)が対決した時と全くそっくりの展開だ。 
 ”負けを認めないハゲ爺に明日はない”に寄せられたコメントに、2000年大統領選挙での共和党の不正の事があった。
 トランプは”投票は不正だ”と開票期間中ずっと言い続けてたが、これこそが共和党お得意の”投票抑制策”とされ、民主党を支持する都市部や有色人票を抑える為の罠とされる。
 ネバダ州選管に乱入したジジイといい、民主党が不正したと共和党が喚くけど、不正をしたのは共和党の方だと。 
 そこで私は中立を期す?為に、この情報を元に少し調べました。
 以下、「米大統領選2020、アメリカの一番長い日」の中のパックンのコラムから一部抜粋です。


お前らこそが詐欺だろう!

 2000年のフロリダ州の選挙は問題だらけだった。集計が終わった時は1784票差でブッシュが優位だったが、僅差の為、手作業の再集計が始まった。
 開票が進むにつれ、ゴアがブッシュのリードに食い込んでいく。とその時、妙に高価な黒服を身に着けた”デモ隊”が郡の集計事務所に殴り込む。
 ”投票詐欺!投票詐欺!”と叫び、集計作業の停止を要求した。

 このデモ隊の正体は、自発的に立ち上がった市民ではなく、共和党に雇われワシントンから飛んできたプロの活動家、つまりフェイクだった。服装からブルックス・ブラザーズ暴動”と揶揄され、”おまえらこそが詐欺だろう”と逆に突っ込まれたが、作戦は成功し、再集計は止められた。
 フロリダ州の州務長官は”ブッシュ勝利”と、途中結果を最終結果として承認。実は、この州務長官はブッシュの選挙対策チームのフロリダ委員長でもあった。そう、ゴア対ブッシュの対決はブッシュチームのメンバーが審判役だったのだ。

 ゴアは当然、再集計の再開を求め提訴。ブッシュ陣営は応戦し、法廷闘争へ。ゴアは一審で負け、上訴して勝ち、最後は最高裁で負けた。この時、最高裁の判決は5対4で割れた。
 結局、ブッシュ大統領を誕生させたのは5人の判事だったのだ。


”投票抑制策”と共和党の策略

 2000年のフロリダ州のトラブルは主に都市部の投票所で起きた為、都市部に集中する民主党支持の票がいくらか少なくカウントされた。そこで共和党は、ある作戦に目覚める。
 そう、”投票抑制策”である。
 この有名な投票抑制策だが、一方的な有権者登録の削除の事で、削除された人は再登録しない限り投票ができない。
 実は、例のフロリダ州務長官も2000年にやってたが、今もよく見る手だ。

 例えば、ウィスコンシン州は昨年20万人以上の登録削除を発表したが、その多くは民主党支持者の多い地域に住む人で、黒人が白人の倍ほどの確率で削除対象となっていた。
 同じ様な事が今年だけで、ペンシルベニアノースカロライナオハイオジョージアなどでも問題になってる。これらの州の共通点は激戦州で、僅かな差でも選挙結果が変わり得る故に”スイングステート”とも呼ばれる。

 そこで共和党が考えたのが、都市部の投票所や投票に使う機械や投票所の職員数を減らす技だ。投票の待ち時間が長くなり、都市部の票が減る。
 2012~18年の間に全国で1600カ所以上の投票所が閉鎖されたが、マイノリティーの多い郡で閉鎖された数は、白人の多い郡より平均で3倍以上多い。
 結果、2018年の中間選挙では90%以上の白人住民地域の待ち時間は平均で5分だが、90%以上有色人種の地域では32分。その差6倍以上。
 更に投票日は例年平日。仕事を休んで長時間並べない黒人の多くは日曜日に期日前投票をしてたが、オハイオやフロリダなどは日曜日の投票もなくした。

 もう一つの手段は、投票所での写真付きの身分証明書提示の義務付けだ。
 例えば、運転免許は田舎に住んでる人は持ってても、バスや電車を使う都市部の人の多くは持っていない。テキサス州では軍の証明書や銃保有ライセンスでもいいというが、学生証は駄目。
 パターンは明白だ。共和党員に多い、田舎の人や軍人や銃を持つ人などは早く簡単に投票できるが、民主党員に多い都市部の人や有色人種や貧困層や若者は、投票へのハードルが毎年高くなる。すごく単純な作戦だが、策略としては最高だろう。


コロナの追い風

 そこに今年は投票を抑制する最強の味方が現れた。新型コロナウイルスだ。
 トランプの熱狂的な支持者はコロナを恐れない。事前調査で共和党支持者は民主党支持者の約2.5倍の割合で投票日に投票所に行くと答えた。それに対し、民主党員は圧倒的な割合で郵便投票を好んだ。
 そこで共和党の州政府は、郵便投票のハードルをも上げた。投票日前に投函しても投票日以降に届いた郵便投票は無効にする。
 しかもトランプの側近が、郵政公社長官に就き職員を減らすなどのコスト削減をもくろむ一方、大統領本人は”郵便投票制度が不可能になるように”公社の補助金を拒否しようとした。
 もし郵送で間に合わない場合、投票箱に票を入れてもいいが、テキサス州知事は投票箱を郡に1つだけ設置する事にした。
 テキサスの一番大きな郡は、東京23区の倍ぐらいの面積だ。だが、東京の様に公共交通手段は発達していない。故に投票箱の意味は全くない。


不正投票防止のウソ

 どの投票抑制策も、導入する時の共和党の口実は”不正投票防止”
 これもウソ。ニューヨーク大学の研究機関によると、不正な票の割合は高くても0.0025%しかない。郵便投票制度が導入されたオレゴン州では0.00001%と更に下がる。 
 投票抑制策の本当の理由はトランプが3月にバラしてくれた。民主党からの提案を受け入れ、投票率が上がれば、この国で2度と共和党員は選挙で当選しないだろう”と語った。
 民主党側は抑制策に対抗し提訴しているが、共和党の強い味方は共和党の判事。
 オハイオ州では”マイノリティーへ過度な負担となる”として日曜の投票廃止を止めた一審判決を控訴裁判所が覆し、抑制策を維持した。アラバマ州ではコロナ対策として導入されたドライブスルー投票制度も裁判所で停止された。
 つまり、共和党に任命された判事は80%の確率で投票を抑制する方に判決を下すというデータがある。

 そんな不正な選挙システムを、共和党は更に加速させる。
 共和党多数の上院議会はバラクオバマ前大統領が政権末期に任命した判事の承認を極力避けてたが、トランプ政権になると4年弱で最高裁で3人、連邦裁判所で200人以上と猛ペースで判事を承認した。
 2000年大統領選の時、共和党に任命された判事は5人だったが、その数は今6人に増えた。そしてその5人のうちの1人が残ってる上、当時のブッシュ弁護団にいた3人が最高裁判事になってる。
 つまり、現役最高裁判事の4人がブッシュ大統領の誕生劇に出演していた事になる。

 実は、あの時のメンバーがもう1人。トランプの長年の相談役ロジャー・ストーンは”ブルックスブラザーズ暴動”の中の1人なのだ。


選挙で勝てないなら、裁判で勝つ

 味方が多い為か、トランプは強気だ。
 選挙集計が終わってもいないうちに勝利宣言をし、”選挙詐欺だ”と開票作業の打ち切りを要求した。そしてマニュアル通りに、複数の訴訟を起こし法廷闘争に持ち込んだ。
 時間が長引けば、最高裁が大統領を決めるシナリオも残っている。
 つまり、今回も大統領を決めるのはトランプに投票した7310万人ではなく、バイデンに投票した7870万人でもなく、抑制策に引っ掛かった無数の人でもなく、僅か数人の最高裁判事になる可能性がある。

 しかし判事の責任より、卑怯な戦い方をする政党や政治家の責任が大きい。
 民意に訴える議論で勝てないなら、選挙で勝つ。選挙で勝てないなら、裁判で勝つ。一回でも勝てば、判事指名で次も勝ちやすくなる。
 この悪循環で共和党が勝つ確率は上がるかもしれない。でも、民主主義国家である筈のアメリカとしては、明らかに負け路線だ。
 以上、Newsweekからでした。


最後に〜アメリカの終わり

 パックンにしては異様なまでに力のこもった論説でしたが、これが本当だとしたら、アメリカは既に終わった大国だと思う。
 ブッシュ政権もそうだったが、トランプ政権もかなり際どい事をする。民主党の平和路線がいいとまでは言わないが、共和党は明らかに腹黒い。
 事実、父ブッシュが捏造した湾岸戦争の時は、日本に1兆7千億円を捻出させ、トランプも安倍に脅しを効かせ、戦闘機をバク買いさせ、2兆円を引き出した。つまり、共和党がやってる事は、脅しと搾取である。
 そこには、自由も民主主義も公正の精神もない。あるのは、フェイクとハッタリと不正である。大統領選挙に公平さを求める事自体が無謀なのだ。

 一方で、勝利したバイデンは”今は傷を癒やす時だ”と語ったけど、それ以上にアメリカは他国に戦争を仕掛け、多くの国を傷つけてきた。”融合とか結束”とか言うけど、そんな力や正義は公平さは、今のアメリカには残っていない様な気がする。
 結局、”勝つまでやめない”アメリカが負けを認めて引き下がる時、アメリカは分断し、自滅するのか。いや分断する前に絶滅するのだろうか。

 ラムゼー・クラークの「いま戦争はこうして作られる」(1994)は出版された当初、検証不足の陰謀論として噂にすらならなかった。ただ、多くの日本人がこの本の意図を理解してたら、アメリカの正体は暴露され、トランプの脅しも通用しなかった筈だ。
 それでも日本はアメリカに、毎年2千億円の思いやり予算という”みかじめ料”を払い続ける。

 大統領がバイデンになったとして、220兆円規模の経済政策を行うようだが、最悪この一部も日本が払わされるかもしれない。もしそんなアメリカなら分断し、消滅してもらった方が世界にも地球にもずっと優しい。

 この”ろくでなし”超大国アメリカが消滅した時、真の民主主義が生まれるのかもしれない。そう思うのは私だけだろうか?