
”かっぱえびせん”と同じで、そんなに美味しいとも思わないが、これが一度ハマると昨今のジャンクフード同様に”やめられない止まらない”のである。
”異世界”のつく漫画やTVアニメは過去に数多く登場したが、アマプラ配信の中で出会って以来、シーズン1の10話に続き、シーズン2の10話も一気見してしまった。
これまで、それなりにハマったTVドラマと言えば、「ボッシュ」に「高い城の男」、「ザ・ラストシップ」と「フィアーズ・ウォーキングデッド」に「異世界放浪メシ」があるが、異世界モノ特有の単純な勧善懲悪の展開にスンナリと惹きつけられた。
確かに、複雑で厄介な多様性が支配する現代に生きる我らは、こうした淡白で単純明快な異世界に憧れるのである。思考をゼロにできる空間と時間を共有できるのは、何と贅沢な事であろう。
つくづく、日本は漫画とアニメの不思議な島国だと感心する。
2020年5月にシーズン1が放送され、人気を博したWOWOWのオリジナルドラマで、蝉川夏哉の同名コミックを実写化したグルメファンタジーだが、異世界に繋がる居酒屋を中核に据えたシンプルな人間ドラマが現代人の心を暖かく、かつ和ませてくれる。
中世ヨーロッパに類似した異世界では、ドイツ帝国とフランス王国とイタリア王国、それにイギリス連合王国を主とした大陸を物語の舞台にして、ドイツ帝国北部の内陸地に位置する古都(アイテーリア)の外れに居酒屋”のぶ”は存在するが、古都というよりは、単なるド田舎である。
また、王族や貴族に修道僧らは存在するが、知能は低く、識字率も高くないし、殆どが田舎者の集合体である。が故に、何も考えずに頭を空っぽにして見入る事で、知らず内に嵌ってしまう。
但し、異世界の居酒屋とても商売だから儲けが必要だが、ここの貨幣は金貨と銀貨のみ。故に、居酒屋での売上げを現実世界(日本)で換金?する事で商売を成り立たせている。勿論、食材や資材や設備の仕入れや導入も現実世界で行われ、料理人(矢沢)と給仕(のぶ)の2人だけは、店の裏口から現実世界へと行き来できる。
一方で、異世界の住人らは皆表入り口からしか行き来できないので、現実世界へ行く事も覗く事も(基本的には)出来ない。
登場人物は様々だが属性はほぼ同じで、名前と髪の毛と服装は欧風だが、日本人モロ丸出しである。つまり、異世界と言っても中世の欧州を真似た日本人であり、幼稚さや矛盾や違和感はあるが、憎めない所が愛嬌でもある。
最後に、脚本・監督は品川ヒロシで吉本興業特有の組織腐さが匂うのは残念だし、無理に芸人を使う必要は全くない。
私的には、ロバート秋山の演出と木村祐一の登場は無駄に映ったし、Episode毎の最後に流れる安っぽい響きと質感の歌(HONEBONEの「遥かなる景色」)も聴く度に癪に触る。
しかし、原作(コミック)がしっかりしてるだけに、吉本に媚びない所は高く評価できる。
という事で、今時の”異世界”モノのTVドラマ(実写版)の感想でした。